ただし、夜は夏でも意外に寒く、冷気が筏の上と下を通り抜けるので、朝方ガタガタ震えた経験があります。 こうじくな(細かい事まで行き届く・理屈っぽい)アングラーは、毛布を持参します。 (昼間の釣りでは、ビーチパラソルにうちわを持参し、食事は冷たいソーメンとなります。 銀行員の釣り師に多いそうです。) 小情島等の浅場で、チヌ、キス、アナゴ、運がよいとカレイが釣れます。
隣で釣れていたら、夜で見えなくても釣れた時のリールの回転音で棚を推理して下さい。 私が入れ食いの時、隣の筏で釣っていたS岩さんが「イッライラするのお。全〜然釣れん」と 言うので、棚を教えると、仕掛けを底迄降ろしていたので釣れなかったと分かりました。 ハゲ釣りの場合も一旦底に着けて巻き上げるので、釣れている人の動作を観察しましょう。 投げ釣りの場合も、巻き上げのリールの回転数で投点が分かります。 自分の回転数と違っていたら、それに合わせて投げましょう。(これらを上手を盗むと言います) 釣りは、推理(すいり)を通じて頭脳の発達を促します。 あなたの子供にも釣り場で説明し、実際に釣ると「(^o^)パパはすっごいなあ」と、尊敬されます。 潮が動いている時を狙って説明しないと、「(ーー;)期待していなかったけど」と、言われます。 8月中には通常カキの種付けも終わり、9月初旬の二百十日を過ぎ、台風が来ないと判断すると、 波静かな場所で育てられたカキ筏が、身を太らせる為に、餌の豊富な潮通しのよい場所に移動します。 筏が移動して抜けた空間は、数日は釣りの好ポイントです。運良く当たれば、仕掛けを投入しましょう。 キスゴ(キス)を専門に釣るアングラーもいます。キスもキビレも卵を抱いています。カレイも顔見せします。 夏の間、水温の低い海中深く吊り下げたカキを、海面近くに引き上げる作業も開始されます。 秋分の日を境に、海の朝は夏の服装では寒くなります。真鯛は、50cm台が釣れます。
小鯛と呼んでいる中に、真鯛とチダイが含まれています。(チダイは、エラ蓋が血のように赤い部分がある。 尾びれの先に黒い縁取りが無い。背びれの始まりが長くなっている。)みんなが、「小鯛じゃ」と言ってる時に 区別して説明しましょう。 海の秋、11月は朝は寒く山も紅葉し、ジャンバーを着用する時期です。ナマコ漁も開始されます。 夏魚は冬に備えるため、体に脂を蓄えています。(ナマコ漁は、正式にはなまここぎ網漁業と言います。) 初旬には水温も20℃程度に低下し、カキ筏から投げでチヌ・真鯛釣りも終盤ですが、時々大型が釣れます。 (水眼で海中を覗くと、大型は上には上がってこず、底をゆったりと泳いでいると聞きました。) カキ虫も予約すれば手に入る場合があります。餌盗りも多く、本虫だと5分と保ちません。 タイ虫にトラハゼも釣れます。高価なタイ虫なので、釣れると落胆します。 キビレチヌは卵が大きく育ち、チヌの卵は未だ小さいのを発見し、近似種が雑交配しないように 産卵時期が違うと実感します。年中発情期の人間だと、こうは行かないです。 メバルも11月に釣れたのは、お腹が卵で膨れていますが、ホゴ(カサゴ)は4月にお腹が膨れています。 10m程度の浅場では、冬魚のカレイもぼちぼち釣れ始め、カレイ仕掛けで釣れば、キス・トラハゼ カサゴ・グチ・チャリコと、冬魚と夏魚が混じって釣れます。 当たりが無くても竿上げするこまめさが有れば、「ヾ(^-^)ゞクーラー一杯じゃ」の季節です。 この頃のカレイは肉が盛り上がり、小さい卵を抱いています。「(@^∇^@)うまいの〜」と、感激します。 小物を釣るのでしたら、ハリ先の超鋭い投げ専用キスバリで仕掛けを作れば、更に数釣れます。 仕掛けに、蛸が掛かる事も経験します。釣れたら、目と目の間を刺して野締めしましょう。 刺しても動き回る内は締まっていません。締まると、蛸は白っぽく変わりぐったりします。 野締めしないと味は落ちるし、クーラーボックスの留め金を掛けてないと、蓋を開けて逃げ出します。 釣った蛸は、是非、皮を剥ぎ生の刺身で食べましょう。身はカチカチで、コリコリとした歯ごたえです。 気の早いカキかぶせ釣りも開始されますが、水温もまだ高く撒き餌で寄るので、餌盗りとの戦いです。 カキの収穫が始まった10月は、落ちカキが釣れても捨てていましたが、この頃は持ち帰ります。 アジワ島の1−1列目の小石混じりの場所で、最終の青ギザ(キューセンベラの♂)も釣れます。 クサフグも食欲旺盛で、14cm程度の赤ちゃんが、大バリの餌を噛みつき、20匹は釣れます。 「はあ(もう)、餌がみてた〜(無くなった)」と、はぶてます。(ふくれ面します) 餌の使用量をへずり(削り・減らし)ちびちび(少しずつ)使用します。 ハリスを噛みきられるのを避けるため、流線の17号を使用するアングラーもいます。 水温の低下と共に食欲は低下し、子供のクサフグではハリに掛からなくなります。 小情島では、キスも22cm程度が4〜10匹は釣れます。キスバリに青虫で狙えば、数がでます。 刺されると痛さで狂うカナコギ(ハオコゼ)も、沢山ハリに掛かります。青虫が好物のようです。 ビギナーは、カサゴの赤ちゃんと間違えて、掴まないように注意して下さい。 私の場合は、靴で踏んづけてハリスを引っ張りながら、口をハサミで切って、ハリを外します。 アイナメも少ないですが、顔見せします。この頃の雌アイナメのお腹の卵は、黄色くて細いです。 その後、卵の粒も大きく育ち、緑茶色に変わり、雄の体は黄色に変色します。 12月になると、いつもカレイ・ナマコの底物の不漁の原因は、「水温が下がらんけ〜駄目じゃ〜」と 言います。底物の不漁は、乱獲・低酸素水塊とか別の原因があるのではないでしょうか? タイ虫で真鯛を狙うのも良いでしょう。本虫でチャリコ、グチ、トラハゼも釣れます。 真鯛は小情島海峡に面した筏か、小情島の3の1列2列3列の深場付近で釣ります。午前の満ち潮が狙いです。 船頭によれば、カレイは深みから浅場に乗っ込んでくる通り道に当たれば大漁だそうです。 「ほいじゃが(しかし)、どっから(どこから)出てくるか分からん」と、言います。 漁網で獲る漁師の言い方はちいと(少し)違います。「おかしいの〜、カレイはおるのに喰わんの〜。」 この時期に、カレイが食べる餌が分かれば、釣れるかも? 不思議に釣れるカレイは、♀が多いです。♀が先に乗っ込むのでしょうか?餌を♂が♀に譲るのでしょうか? 弱肉強食の海の中ですので、餌獲り競争に小さい♂が負けるのでしょうか? (真子カレイは基本的に、一夫一妻制ですので、オスは体が大きくなる必要がないそうです。 では、アイナメは一夫多妻制なのに、何故大きさで区別できない? 両性のチヌは、4歳頃に、群れの中で一番大きいのが雌に性転換すると聞きましたが、 一妻多夫制なので雌が大きいのでしょうか?チヌは、かか〜天下でしょうか?) 12月中旬には餌盗りも少なくなりますが、正月用のナマコ漁が活発に行われ、場所の選択によっては、 釣果に大きな差がでます。運が悪いとカキ筏の前方を、往復でナマコ漁が行われます。 この頃の網の中には、ナマコ以外に落ちカキ、夜鳴き貝、蛸、カレイ、エイ、ギザミ等が入っています。 ナマコ漁が不可能な場所(ポイント図)を選べば、網に追われたカレイが集まっているので、卵を抱いた 30cm超えるカレイが釣れます。この頃のカレイは卵巣も大きく育ち、卵が黄色く透けて見えます。 宮島の杉の浦とか鳥居前では、落ちハゼも釣れます。海で産卵するのか卵を抱いています。 アジワ島の筏にはワカメも生えていますが収穫には早く、大部分の筏は沈んでいるので、手では届きにくいです。 北西の風が強く、山はうっすら雪化粧し、カキ筏にも雪が舞う事も有るでしょう。手袋も必要となります。 雪融け水が海に流れ込み、潮流と波に攪拌され、少しずつ餌盗りのいない冬の海に変化して行きます。 6時出航では真っ暗で、ヘッドランプを持参すると、船に乗り移る時に楽です。 筏に到着しても、既に先陣が到着しヘッドランプが灯っている事も経験するでしょう。 (温暖化が進み、過去のデータがずれているので考慮して下さい。) このように、私達は四季の移り変わりと共に、大自然の中に生かされています。 毎年同じ事の繰り返しですから、釣りデータを記録しておくと、好釣果に繋がります。 その他注意する事柄は、靴はゴム底等、竹に対し滑らない材質を使用します。 職人さんは地下足袋を用いている事が多いです。 私は年中、スニーカーを用いていますが、雨の日は足が濡れるので、ゴム長靴を用います。 ゴム長靴を夏でも使用している方もいますが、足は蒸れていると思います。 でも、浮かんでいる筏に乗るのに、どうして長靴を履くのでしょうか。先入観としか思えません。 雨具は年中、リュックかフィッシングバックに入れています。 雨を防ぐ以外に、防寒でも使用する場合があります。海に落ちた場合は、唯一の乾いた衣服になります。 青竹、濡れた竹、その状態で海草の付いている竹は、滑りやすくなっています。 特に、海草が付いて濡れている場合は、その上を歩かない事です。 大物が釣れ、濡れた海草の付いた筏の先端に出る場合は、カキを吊り下げた針金を踏めば滑りにくいです。 又、一本の竿を投げ、次の竿を用意していると、いきなりガツンと当たる場合があります。 一本目の竿出しをしたら、必ず玉網(たも網)は(魚をすくう網)用意しましょう。 玉網を用意していると釣れなくても、用意してない場合、いきなりガツンと来るものです。皮肉なものです。 鯛が釣れたと騒いでいたが、突然「(><;)痛たた・・」の叫び声。理由を尋ねると、 「口に指を差し込んだら囓られた。ちぎれるんかと思うた」と、答えました。 瀬戸貝(紫イガイ)をバリバリ食べるチヌだったら、指を傷つけていた可能性が有ります。 玉網を用意していれば、こんなやねこい(面倒な)経験はしません。 別の方法は、ごぼう抜きか(玉網等を使わず、一気に抜きあげる)タオルで魚を包んで掴むか(魚体は滑りやすく、 怒ってヒレの棘を立てます)、大型真鯛ならエラ蓋から指を差し込み取り込みます。 (海面近くで横になり、ポカッと浮かびます) ごぼう抜きした場合は、フロートの上とかに一旦降ろし、タオル等で掴んでコンパネまで運びましょう。 そのまま運ぶと、ハリスが切れたり、皮が切れたり、すっぽ抜けて逃がす確率が高くなります。(T_T)
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