カキ筏は、竹を格子状(こうしじょう)に60cm×180cm程度の 間隔で針金を用いて組み合わせ、12m×25mの筏を作り、 筏の沈み具合で増減しているようですが、発泡スチロール製の 浮き36個程度取り付け海に浮かべ、7月〜9月のカキの産卵期に 1.5cm間隔のホタテの貝殻(かいがら)に幼生を付着させ (採苗・種付けと言います)、その後、翌年の6月頃まで |
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カキひびに吊し、殻長1cm程度の種カキを作ります。 その種カキに針金を通し替え、貝殻同士の間に23cm位の長さの 塩ビパイプを挟んで数珠繋ぎ(じゅずつなぎ)にし、6月から8月に筏に吊し、 筏四台程度をワイヤーロープで一列に繋(つな)ぎ、養殖します。 |
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最近では筏の台数を減らし、カキを吊す間隔を広くしてつるの 本数を減らしたり、つるの長さを短くしたり、塩ビパイプを長くし、 貝殻同士の間隔を拡げ密殖を防ぎ、品質の良いカキを消費者に 届けるために努力しています。 |
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養殖は、音戸町波多見の水産試験場前等の流れの緩やかな場所で殻を大きく育て、 アジワ島等の流れの速い場所に移動し、身を太らせ収穫します。 赤潮の発生、台風の襲来の場合にも、安全な場所に筏を移動します。 大規模な赤潮の発生の場合、カキが死滅し、大型台風の場合、筏が破損し被害を受けます。 水温が上がると養殖カキは、水深の有る場所ではイガイ・フジツボの付着しにくく、 カキの好む水温の低い海中深くに吊し、水温の下がり始める9月に引き上げています。 最近では、カキの排泄物等の分解の過程で、酸素を消費した結果、貧酸素水塊の発生とか、 山林の伐採によって、川からの栄養分の減少によって、植物プランクトンが減少し、カキの生育に 悪影響が現れているそうです。ダムの建設も、カキの生育に悪影響を与えます。 業者の話では、同じ一本のカキづるでも、海面近くで育ったカキと、深い場所のカキは、殻の色も 身の味も違うそうです。 元来広島産は黒っぽい色ですが、不作の時、宮城など北方系の殻の茶色い品種を育てたので、 近年は広島産の特徴が薄れているそうです。 |
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(最近では、浮きは硬質樹脂製のスポーツ用具メーカーのM社の製品に、竹はUN社の強化プラスチック製に ガラス片を混合した素材に置き換わりつつあると新聞の記事に有りましたが、私は確認した事はありませんでしたが、 竹の代替品(だいたいひん)は大黒神島押島鼻沖で、浮きは能美島鹿川(かのかわ)三菱油漕所前の筏で確認しました。) |
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冬には筏にワカメが生えます。鎌(かま)を持参すると簡単に収穫できます。 (小情島周辺の筏のフロートに、2月中旬から沢山生えています。) |
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カキの貝殻同士の空間は、瀬戸貝・小魚・エビ・シャコ類・蟹・ゴカイ・カキ虫の隠れ家になり、 それらを狙って、大型魚も集まります。 その集まった魚を狙い、カキ筏を利用した鉄砲漁・かぶせ釣りが行われています。 カキを収穫している時、密かに行われている釣りを聞きました。 カキづるを引き上げると、カキ殻に付着していた泥で海水は濁り、カキづるに隠れていた 小魚が逃げます。その小魚を狙って、スズキが集まってきます。 逃げ遅れ船上に落ちた小魚をハリに刺し、投げ込むとスズキが釣れるそうです。 |
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フロートに生えているワカメ | |||||||||||||
1月〜3月に収穫したワカメは柔らかくて美味しい。 4月中旬頃から葉の先から腐り始め、7月には完全に腐っています。 |
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根に近い花びらに似た根株は湯がいて緑色に変色したら適当に切り、ポン酢で頂くと美味しい。 かき回すと糸を引きます。精力剤とか毛生え薬とかを想像します。 沢山収穫した場合は、茎を持って吊り下げ、茎に沿って包丁を入れ、葉の部分を切り離し真水で洗い、 汚れとか付着していた虫を落とし、ざるで水をきり、両手で絞って水分を抜きます。 その後ビニール袋に入れ、厚さは3cm程度で適当な形に整形し、空気を抜き冷凍します。 (しっかり水分を除かないと冷凍にすると、水分が凍るので包丁で切れなくなります。) 食べる時は、冷凍のまま包丁で切って煮て、みそ汁等にします。生ワカメの柔らかさが保たれ、美味しいです。 1月〜3月迄が柔らかいです。3月の中旬では小さいワカメでも、日差しの関係でしょうか、硬くなっています。 漁師さんが収穫に来なくなったら、ワカメの採取は終わりと考えたらいいと思います。
底に柔らかい身があります。フロートに張り付いているカキは、自由に成長するので丸いです。 カキの本来の姿は、丸っぽいのかも? 瀬戸貝も沢山ありますが、大きい瀬戸貝は無いので、湯がいて身を外します。 ヒゲの部分を除いて、貝飯にすれば美味しいです。是非、確かめましょう。5月頃の貝毒には注意して下さい。 |
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カキ筏は、両端をアンカーに結ばれた一本のワイヤーロープに結ばれ連なっています。 |
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