あなたにも真鯛・チヌが釣れます
 私はビギナーだからと、最初から真鯛・チヌは釣れないと思っていたら、その考えは間違っています。
とにかく、私の薦める長い仕掛けで、釣れる時期に過去に釣れた場所のカキ筏で確かめて下さい。
あなたが真摯
(しんし)(真面目でひたむき)なアングラーであれば、その日は記念すべき日になると思います。
 慎重に、且つ(かつ)小まめに釣れば、ビギナーにも釣れます。
   魚がどの餌を食べるかは、ベテランもビギナーも、魚から言えば同一の条件です。
海底にある餌を誰が投げた餌か、魚は判別していません。
ビギナーズラック(初心者が往々にして大物を釣る事)と言う言葉が有るように、魚が釣れる釣れないは、
魚が餌を探している時、目の前の餌を口に入れ、ハリが刺さっただけの事です。
釣り道具の説明はカキ筏釣り入門

1、まず困るのが、数百台のカキ筏のどれに降りるかです。
    乗り合い客に(相乗りの客)尋ねても、自分がそこで釣ろうとしているし、釣果(ちょうか)(釣れる獲物)に
  責任を持たされると思い、はっきり言わないものです。
  船頭の薦めは一週間前の釣果で、既に釣り荒らされているので、期待はずれが多いです。
    船頭に対象魚を伝え、船頭の指示に従うか、ベテランが降りた隣のカキ筏に降りるか、
  隣の列の同じ場所で釣る方法があります。
   釣りマップ釣り情報で場所の詳しい説明を読み、その時期の過去に釣れた場所で釣ります。
2、時合に(魚の食いがたつ時間帯)、釣りに集中して下さい。
グラフの引用先 (月別の日の出・日の入りの時間のグラフ 横軸が月・縦軸が時間)
 
    朝まずめ、夕まずめの(日の出、日の入りの前後の薄暗い時間帯)が、魚の最も餌付く時間帯です。
  満ち潮と下げ潮の潮が動く時と、潮の変わりばな(満ち潮から引き潮へ、又はその逆の最初の状態)も
  餌付き(えずき)(活発に餌を食べる事)ます。興味深い話↓
  潮の変わりばなは、水眼で海中を覗く鉄砲漁師によれば、澄んでいた海水が、サ−と濁るそうです。
  潮が動かず海水が澄んでいると、魚は筏のカキづるの下の外周付近をゆっくり泳いでいます。
  潮が動き海水が濁ると、魚は上に上がりカキづるの間に入り込み、活発に餌を食べます。
  潮の流れが変わるので、魚は一斉に頭を潮上に向ける事でしょう。
  仕掛けも、潮流で今までと逆に動きます。カキ筏の場合は、筏が移動するので仕掛けを引きずります。
  
    潮汐表(ちょうせきひょう)(満潮干潮の時刻、潮の種類、潮位、月齢を記載)を見るのは、
  潮の大きさを知る以上に、この時間を知る為です。
  そして水温は特に重要です。季節によって魚の釣れる場所が異なります。 
  お魚には、四季の変化と同様に、乗っ込み・産卵放精・休息・活動・落ちのライフサイクルがあります。
  
    潮の動きは、吊り下げられたカキづるが潮に流され斜めになるとか、カキに付いた海草の動きで
  分かります。  
 
 カキ筏移動の説明  カキ筏が流れに沿って流されていたのが、潮が止まるとカキ筏同士を繋(つな)いだ
ワイヤーロープに引っ張られ、直線に戻ろうと動きだすので、竿がお辞儀
(おじぎ)
始めます。筏に竿を寝かせて置くと、竿を海に引き込まれます。
竿は筏にしっかり設置し、たまにゃ〜(時々は)確認して下さい。
「ありゃ、竿が無い(×。×)」
と、竿を探しても後の祭りです。(特に注意して下さい)
     その後、カキ筏が一直線になり、しばらくして潮が今までと逆方向に流れ始めます。潮変わりです。
  潮変わり前には、新鮮な餌に刺し替え潮上に投げ、カキ筏が潮に流され仕掛けが引かれる状態にします。
  特にカレイは潮変わりばなにバタバタ釣れます。(チヌも真鯛も同様に釣れます。)
  完全に筏が動いたら、竿を潮の流れていく方向に投げ替えて下さい。(ポイントが有るとかの場合を除いて)
  ベテランは潮の流れと逆に投げ、潮によって仕掛けを筏下に流し込みます。
    但し、ハリ掛かりした魚は障害物に逃げ込みますので真鯛50cm以上が釣れた場合、筏先に出て
  リールを体から遠ざけ強引に巻き上げないと、確実にカキ筏に入られます。
   (潮の流れていく方向で釣れた場合は、大抵の魚は流れに沿って逃げるので、取り込めます。)
    潮の流れが激しいと、潮の流れていく方向に錘(おもり)が有る場合、錘が浮かびます。
  逆の場合は、ミチイトがカキに巻き付きます。厳島海峡の引き潮で経験できます。
  潮の流れで錘(おもり)が動くのは、ミチイトが潮の流れの抵抗に依って引っ張られるからです。
  錘を重くするより、ミチイトを細くする方が浮かび難く、流れ難くなります。
3、餌が付いてないと魚は釣れません。(特に重要です)
 
 餌盗り 「当ったり前じゃん」と笑っていますが、釣れない原因は、
大抵、餌の付いてないハリで、ずうり
(ずっと)当たりを
待っているからです。
一番大切な事は時間を決めて、餌・仕掛けを確認する事です。
餌を盗られる以外に、仕掛けが絡んでいたり、フグにハリスを
噛み切られている場合が有ります。安気に雑誌を読みながら、
ラジオを聞きながらの、横着なながら釣りでは釣れません。
魚がおらん(
いない)場所じゃったら、こまめにしても釣れんけど。 
   魚の食いのたつ潮の変わりばなとか、潮の動くときは、餌をまめ(頻繁)(ひんぱん)に確認して下さい。
  古い餌は残っていても取り替えましょう。魚は匂いが無いので、餌と認識しません。
  餌盗り(餌をかすめ盗るハギ・ギザミ・草フグ・蟹等)の多い時期は、本虫餌の場合5分で餌は無くなります。
  タイ虫でも時合(じあい)(魚の食いのたつ時間)が訪れた場合、15分毎に餌を確認し30分経過で餌を
  取り替えて下さい。
  餌盗りのいる時期に数多くの竿を出すと、餌の付いてない竿で当たりを待つ事になります。
  (タイ虫は5cm程度に切ってチョン掛け、正確にはハリを刺して、ハリをねじってもう一度刺し垂らす。
   クーラーの中で冷やし過ぎると、自分で 体をくねらせて、短くちぎれます。
   釣り名人の道土井さんは、縮んだ状態で5cmに切り、3cmハリに通し、2cm垂らします)
    海底を漂う海苔(のり)が腐り切ってない5月は、海苔が餌に巻き付き餌を隠している事が多いので、
  餌盗りがいなくても、餌を確認する事は重要です。
4、時々、竿で当たりを聞いてください。(竿をゆっくり動かす事で仕掛けを動かし、釣れているか確かめる事)
    仕掛けが長いので、トラハゼが釣れていても、当たり(魚がハリに掛かり逃げる動作で竿先が動きます)が
  伝わって来ない事が多いので、代わりばんこに(
代わる代わる)竿で当たりを聞く作業も重要です。
  釣れたトラハゼに、運良くヒラメとかマゴチが食いつく事は滅多にありません。

5、ハリ先を確認して下さい。
    ハリ先は海底の石等で曲がったり、なまっている(鋭く無くなっている)いる事が有ります。
  竿上げするたんび(都度)にハリを爪に立てて、ハリ先が滑る場合はハリを取り替えましょう。
   (その都度の場合はたんびと言い、まれにの場合はたんまと言います。たんまと早口で言えば待てです。)
  ハリは、高価なNi・Cr・Moを使用しない硬いばっかしで脆い(もろい)のも有ります。(想像ですが)
  ハリ先も鈍いし、大きい魚が釣れた場合、曲がるのもあります。
  ハリは硬くて粘り強い、相反する性質が必要です。安売り用の製品は避けて下さい。
6、ハリス・ミチイトの傷も確認して下さい。
    ハリスはフグに囓(かじ)られたり、カキ殻等で傷が付きます。竿上げする度確認し、傷が
  付いていたら傷口に力が集中し、切れやすくなっています。それを切り欠き効果と言います。
  大物は、綱引きのように信じられない力で引きます。
  「しもおた。(しまった)大きかったのにのお」になります。
7、大物を釣りたいなら、ハリスを2m〜2.5mにして下さい。
    必ず釣れると信じて、最後まで実行して下さい。十匹のトラハゼより一匹の大物です。
  仕掛けが製作出来なければ、砂ズリ(イトを撚った部分)無しのハリスにハリでもOKですが絡み易いです。
  上手になると、仕掛けを絡ませないために、錘が海面についた瞬間に一瞬ミチイトの出を止めます。
    仕掛けを投入したら、投入した儘(まま)にしないで必ず錘が着底(ちゃくてい)後、仕掛けの長さだけは
  竿を煽り(あおり)錘を手前に寄せ、イトふけ(イトのたるみ)を取って当たりを待ちます。
   但し、仕掛けが長すぎると、大物が釣れても、筏の上では取り込めなくなるので注意して下さい。
   リールのドラッグも調整しておきます。
  調整してないと竿は曲がりきり、一瞬にハリスが切れればマシで、竿が折れる場合があります。
8、取り込みの際の足場も考え、竿は筏にしっかり設置しましょう。
    大物が竿を引き込む(ハリに掛かった魚が、仕掛けを引っ張り竿を海中に引っ張り込む)場合があります。
  獲物はおろか、竿、リール共、失う事になります。最近は、トビエイがいるので要注意です。
  根掛かりした場合、筏の移動に依って竿が引っ張られます。筏上に寝かせて置くのはしてはいけません。
  大物が釣れた場合、魚はカキの中に逃げるので、筏の先っちょ(先端)に出られる場所に竿を設置します。
  ビギナーが魚を逃がす一番の原因は、釣れても筏の先端に出ないで、カキづるに入られる事です。
  大物が釣れたと分かったら、玉網(たも網)を用意して、先ず筏の先端に出ましょう。
9、大物を狙うなら、竿も重要です。
    上記の理由で、4m程度の錘負荷25号以上の竿を使用します。短い竿だと筏から魚を離せません。
  柔らか過ぎる竿も、魚を引き離そうとしても竿が曲がり、カキづるに入られます。
10、玉網は必ず用意しましょう。
 
カレイのすっぽ抜け  竿だしに焦る前に玉網(魚を掬う網)をセットしましょう。逃がしては残念です。
筏の先端に竿を立て、カキの中に入られないか冷や冷やしながら玉網をセット出来ますが、
大型の場合はどうにもなりません。エラ蓋に指を差し込んで取り込む方法しかありません。
ごぼう抜きでは(玉網をのずけず
(差し出さず)、一気に引き上げる事)逃がす確率が高くなります。
掛かりが甘くすっぽ抜けたり、皮一枚にハリが刺さっている場合は皮が切れ逃げられます。

(カレイの場合、すっぽ抜けが多いので小さくても油断せずに玉網を用いて下さい。)
取り込んでも、コンパネの上であらびて(暴れて)、下が海水ですので逃がす場合があります。
魚は素手
(すで)で掴んでは(つかんでは)滑るので、タオル等を介して掴んで下さい。
 
     エラ蓋には注意をして下さい。鯛の頭を片手で掴み、鯛が滑り指を切った事が
有ります。カミソリで切った様に傷が口を開け、止血がなかなか困難でした。
魚は布を介してか両手で掴みましょう。

注意する魚は、カナコギ(ハオコゼ)・オコゼは毒針で刺すので直接掴まないで下さい。
 
エイの毒針
エイの尾の毒針も危険です。
尾を掴むと刺されます。
持ち帰る場合は、毒針と共に
尾を切断します。
ウミケムシ ウミケムシ ウミケムシを素手で掴むと沢山の毛が
刺さり、毒液が入ります。
タオルを介して掴んだ事がありますが、
毛がゴソッと抜けました。
 11、同じ筏でも釣れる場所と、釣れない場所が有ります。 
    短時間で釣れる場所を見つけて、そこに竿を集中して下さい。
  遠投ばかりでなく、チョイ投げ、流れと逆に投げ、場所を探ります。竿は3本〜5本は使用します。
12、魚がその時期に寄っている場所で釣りましょう。(重要です)
    データを観察すると、複雑に要素が関係しますが、毎年同じ時期に同じ場所で魚は釣れます。 
  カキ筏に自分に分かる番号を付け、記録に残しましょう。(マップのカキ筏ポイント図を参照)
  翌年には、データを参考に、好ポイントにっこを入れて(目星を付けて)釣行できると思います。
  独断と偏見の私の広島弁講座
    目に関して私の記憶にあるのは、眉毛をまひげと言います。ものもらいをめぼと言います。
   目くそ程・ちいと目くそくれんさいは、ほんの少し下さいです。目くそ程の事は、些細な事です。
   瞬く間には、目をこする間にと言います。がんつー(目つき)が悪いと言います。目くそは、目やにの事です。
  
    とうから(とっくに)知っている事ばかりだったと思いますが、放流の結果、特にチヌは増えています。
   (とうからは「とうの昔から」とも言います。とうは漢字では唐とか遠いとか思いましたが、辞書では
   疾うと書くそうです。 とうに(とうの昔に)いんだは、既に帰ったではなく、とっくに・ずっと前に帰ったです。
   既にの場合はは〜いんだと言います。)
  月別釣果のグラフを参考に、釣れる時期に上記を実行すれば必ず釣れます。
  カキ筏のチヌは臭くなく、天然物ですので格別の美味しさです。
  お魚の美味しさを知り、味覚も発達し料理にも詳しくなります。
  カキ筏の上を歩き回るので、運動不足の解消に役立ちます。
  釣果は家族への土産になります。
  乗り合いの筏渡しが、直営店で2000円〜2500円です。
  餌代は、夏の6時間の釣りで、本虫で竿一本当たり1000円(安い店だと600円)で十分です。
 
道土井さん 山今さん 谷口さん 迫井さん 亀井君
 貴方にも釣れます。釣り好きの親父・友達に相談しよう。
ゆう(暇)な時間をさしくって、(都合をつけて)きっと喜んで、ごういって(世話をやく)くれます。
なんぼ教えても、ちゅうに(全く)覚えんけ〜、よいよ(本当に)ごうをいらされた(苦労させられた)と、言われないように。
 ビギナーへアドバイス
 ビギナーへ実戦のアドバイス
 直線上に配置